マツエクで必須のグルーの役割とは?
グルーとは、地まつ毛にマツエクをつけるときに必要となる接着剤のことです。色は透明や黒色のものが多く、使用する際は、地まつ毛の毛根から2mmくらい離して塗布し、接着を行います。施術中にグルーが皮膚に触れてしまうこともあるので、なるべく刺激が少ないものや、体質に合ったものを選ぶのが賢明です。なお、グルーは製造の過程でアレルギー物質が発生するため、厚生労働省から「まつ毛用のグルー」という認可を受けて販売されている商品はありません。まつ毛に塗るグルーは雑貨扱いとなります。ただし、高品質のグルーは低刺激性で速乾性にも優れているので、使用前に確認することで安全性を高めることが可能です。
グルーは増粘剤や着色剤、安定剤などといったさまざまな成分で合成されていますが、主成分として配合されているのはシアノアクリレートという接着成分です。シアノアクリレートは工業系や医療系などといった多くの分野で活用され、日常的な用途から専門的な用途まで、幅広く使われています。水分を帯びることで硬化する性質があり、湿気の多い地域や、空気中の水分が多くなる梅雨の時期などは、硬化までの時間が早まる傾向が見られます。正しく使用するには、適切な温度と湿度を意識する必要があるでしょう。
グルーの危険性を理解しよう
グルーの接着成分であるシアノアクリレートは、水分によって硬化する際、ホルムアルデヒドという水溶性の気体を放出します。ホルムアルデヒドはアレルギーの原因になるとされており、揮発したホルムアルデヒドが目や鼻に刺激を与えることがあります。刺激の強さはグルーの商品の種類や使用量、個人の体質などに左右されるでしょう。また、ホルムアルデヒドの放出は一瞬ではなく、グルーが完全に硬化するまで続きます。配合成分や使用量にもよりますが、グルーが完全に硬化する時間は、およそ24時間です。
こうした特徴を持つシアノアクリレートは、主に「ブチル系」と「エチル系」の2つに分類されます。ブチル系は医療グレードと呼ばれることもあり、ホルムアルデヒドの放出量が少なく、アレルギーが起こる可能性も抑えられています。しかし、硬化したあとの仕上がりはやわらかで、接着の強度は弱めです。そのため、接着面積を多くするなどして、全体的な強度を高める必要があるでしょう。日本製の商品に多く見られます。一方、エチル系のシアノアクリレートは、ブチルよりもホルムアルデヒドの放出量が多めです。その分だけ硬化後の仕上がりは硬く、接着力も強固で接着面積が少なくて済むなどといったメリットもあります。海外製の商品に多く見られる傾向です。
プロのアイリストによる施術なら安全性が高い
アイリストは美容師の国家資格を持っており、専門的な知識と技術を習得しています。加えて、マツエクに関する技術研修もしっかりと受けているので、施術の際には細心の注意を払ってグルーを取り扱います。基本的にプロのアイリストであれば、刺激の少ないグルー選びのノウハウや、皮膚やまつ毛の負担になりにくい施術テクニックを備えている可能性が高いと考えて良いでしょう。優れたアイリストや評判の良いサロンは、安全性を確保したうえで施術を行ってくれます。
グルーの使用は危険を伴う!セルフでのマツエクは避けよう
グルーの主成分であるシアノアクリレートは、ホルムアルデヒドという揮発性の刺激を発生させます。そのため、素人が自己流でマツエクを装着しようとするのは危険です。安全性を高めるために、グルーについて充分に理解を深めたうえでサロンを比較し、信頼できるアイリストに施術してもらうようにしましょう。